Columnコラム

【IVY League Sweep!】Harvard、1位撃破。Princeton、20年越しの雪辱 ——Road to Championship Weekend|Week 3

今週ほど「1位は誰か」という問いへの答えが割れた週も珍しい。KANE Media Pollでは6チームが1位票を獲得するという異例の事態となり、首位に立ったNorth Carolinaの周囲では、Notre Dame、Richmond、Harvard、Cornell、Syracuseがそれぞれの「主張」を持ってランキングに名を刻んだ。混戦のWeek4を、ゲームレビューと注目カードとともに振り返る。

Week 3 ランキング

メディアの投票によるKANE Media Poll(Inside Lacrosse)とコーチ陣による USILA Coaches Poll。2つのランキングが、今週の混戦を異なる視点で映し出した。

 

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KANE Media Poll(Inside Lacrosse)Week 3

順位 チーム 前週
1 North Carolina 3位
2 Notre Dame 7位
3 Richmond 6位
4 Harvard 14位
5 Cornell 5位
6 Syracuse 1位
7 Princeton 12位
8 Duke 8位
9 Maryland 2位
10 Ohio State 9位
11 Army 11位
12 Georgetown 4位
13 Johns Hopkins 13位
14 Virginia 15位
15 Penn State 10位
16 Rutgers 19位
17 Denver 17位
18 Saint Joseph’s ★NEW
19 Penn ★NEW
20 Navy ★NEW

USILA Coaches Poll Week 3

順位 チーム 1位票
1 Notre Dame 9票
2 North Carolina 10票
3 Cornell 9票
4 Richmond
5 Duke
6 Harvard 2票
7 Syracuse
8 Army 1票
9 Ohio State
10 Princeton

注目すべきは両ポールの1位の違いだ。メディアはNorth Carolina、コーチ陣はNotre Dame——この見解の相違が、今週末のランキングをめぐる議論に深みを加えている。またトップ20にはNavy、Saint Joseph’s、Pennの3チームが新たにランクインし、群雄割拠の様相はさらに広がった。

Week 3(2/20〜23)Pick Up ゲーム

Harvard 13 vs 12 Syracuse | 最大のライバル関係か

 

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HARVARD

13

vs

SYRACUSE

12

Box Score(Inside Lacrosse)

昨年5月に繰り広げられた大熱戦。その先週末再戦が雪舞うジョーダンフィールドで行われた。

SyracuseとHarvard。この2校は間違いなく昨年から続く大きなライバル関係であり、大きな「因縁」があるようだ。この2チームの関係は今、まさにその域に達しつつある。

昨シーズン、2度の激闘がその土台を作った。2月の1点差勝利がHarvardの4連勝の起点となり、トーナメントでの再会ではHarvardが6点リードと終了6秒前の同点ゴールを経ながらも、Syracuseが逆転で12年ぶりの準決勝進出を果たした。2試合とも1点差。どちらも最後まで分からない展開が、両者の間に確かな「何か」を生んだ。

今シーズン、SyracuseはWeek3にMarylandに劇的な勝利を収め2020年以来初の首位に躍り出た。その翌週、立ちはだかったのはHarvardであった。2,159人の観客が見守る中、試合は最後まで息をのむ展開となった。第4クォーター中盤に5点連続を許す苦しい時間帯も、Harvardは最後の3点を取り返して13-12で勝利。1881年以来143年のプログラム史上、初めてランキング1位チームを破った。

この試合でHarvardが徹底したのが、SSDMとのマッチアップを積極的に作るゲームプランだ。Syracuseはマンマークを好む守備スタイルで知られる。Harvardは積極的にSSDMと1on1の状況を作り、ゴールへ向かい続けた——シンプルだが全員が愚直に実行した。13得点のうちアシストがついたのはわずか4点(30.7%)という数字が、その徹底ぶりを物語る。

試合残り40秒、Syracuseのエース、Joey Spallinaが低い角度から渾身のシュートを放った。しかし2年生ゴーリー、Graham Stevensがこの日14本目のセーブで弾き返した。あの一本が勝敗を分けた。

両校の因縁はきっとまた両者を突き合わせることになるだろう。5月のトーナメントの再戦に期待したい。


Princeton 13 vs 12 Maryland

PRINCETON

13

vs

MARYLAND

12

Box Score(Inside Lacrosse)

この試合には、シーズン前から「1位vs2位の頂上決戦」という看板が掲げられていた。しかし蓋を開けると、両チームとも開幕戦の黒星を背負っての対戦となっていた。MarylandはSyracuse戦に敗れ、PrincetonはPenn Stateに13-7の完敗。燃えやすい状況が、激しい試合を予感させた。

試合の立ち上がりは目まぐるしかった。ゴーリーのRyan Croddickが開始34秒でクリアを素早く展開し、SSDMのCooper Muellerが先制。その後も1分1ゴールペースの打ち合いが続いたが、第2クォーターに入ると両守備陣が締まりを見せた。その静寂の中でフレッシュマンのParker Reynoldsがキャリア初ゴールを沈め、Princetonが5-4とリードを奪う。

Marylandはフェイスオフで29本中18本を制し、ポゼッションでは優位に立った。それでもPrincetonは守備の積極性でリードを維持し続けた。ショットクロック違反を3回誘発する粘りが、Marylandをリズムに乗せなかった。

残り1分27秒、Marylandの怒涛の反撃で1点差に詰め寄られた。残り9秒(チャレンジフラッグによるタイム調整後)、Elijah Stobaughがクリース上から左手でシュートを放つ——しかしCroddickが身を伸ばして弾き返した。

PrincetonがMarylandに勝利したのは2004年のNCAAクォーターファイナル以来。現在の4年生は全員、勝てないまま3年間を過ごしてきた。「フレッシュマンの頃から5試合戦って、全部負けてきた。この勝利はこのチームの闘志の証だ」——Croddickの言葉が、20年分の重さを背負った勝利の意味を物語っていた。

Notre Dame 15 vs 9 Georgetown

 

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NOTRE DAME

15

vs

GEORGETOWN

9

Box Score(Inside Lacrosse)

屋外開催から屋内(ロフタス・スポーツセンター)への直前変更により、ストリーミング配信がなく、学内ラジオ放送のみの中継となったため、多くの人が見ることができなかった。それがNotre DameのKANE Media Poll1位票獲得に影響したという見方もある。

しかし内容は、紛れもなく印象的なものだった。序盤は接戦の様相を呈したが、前半途中にNotre Dameが4連続得点を含む8点中7点を奪い、試合の主導権を握る。守備陣はGoergetownを9点以下に封じ、ライドでは相手のクリア失敗を7回誘発。グラウンドボールも41対30で上回った。

オフェンスではYAGO,J(3ゴール2アシスト)とANGRICK,W(3ゴール1アシスト)が牽引し、合計8人が得点に絡む厚みを見せた。第4クォーター開始わずか2分52秒で2点を追加し、Goergetownの反撃の芽を完全に摘んだ。

North Carolina 17 vs 9 Johns Hopkins

 

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NORTH CAROLINA

17

vs

JOHNS HOPKINS

9

同じ週末、1位Syracuse、2位Maryland、4位Goergetownが相次いで敗れる中、North CarolinaはJohns Hopkinsを17-9で圧倒し、4勝0敗で首位の座を手にした。

Next Week(2/27〜3/1)注目カード

North Carolina vs Princeton

首位UNCが、Marylandを撃破したばかりのPrincetonと激突する。4勝0敗で頂点に立つTar Heels(UNCの愛称)にとって、今季初めての真の試練となるか。一方Princetonは、Maryland戦で見せた積極的な守備と終盤の粘りを再現できれば、またもや番狂わせを起こす力がある。首位の真価が問われる一戦だ。

Maryland vs Notre Dame

コーチズポール首位のNorte Dameが、連敗中のMarylandのホームに乗り込む。Marylandにとっては連敗を止めたいリベンジの舞台。Norte Dameにとっては「見えなかった強さ」を全国に示す絶好の機会だ。今週末、最も注目度の高い一戦となる。

Richmond vs Cornell

3位Richmondと5位Cornellによる、無敗同士のトップ5直接対決。RichmondはVirginia、Lehighを退けて4勝0敗、Cornellはディフェンディングチャンピオンとして2勝0敗を維持している。どちらが無敗のまま生き残るのか——今週末最もピュアな「強さの証明」となる試合だ。


シーズンはまだ序盤。しかし、すでにフィールドは激しく動き始めている。5月のChampionship Weekendに向けて——今年もこのドラマを、一緒に追いかけよう。

Text by ラクロスマガジンジャパン編集部

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