Columnコラム

Week 7(3/21〜3/23)Pick Up ゲーム
Cornell 13 vs 11 Princeton|7年連続の勝利。復活は、本物だった
| 1Q | 2Q | 3Q | 4Q | FINAL | |
| CORNELL | 5 | 4 | 3 | 1 | 13 |
| PRINCETON | 4 | 2 | 4 | 1 | 11 |
ニュージャージー州Princeton
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スタンドには、去年このチームを卒業した選手がいた。
CJ Kirstという選手だ。NCAA歴代最多得点記録をもつ彼は、Cornellのユニフォームを脱いだ今も、後輩たちの試合を観に来た。後輩たちが見せたのは、自分たちが積み上げてきた伝統の続きだった——CornellがPrincetonに13-11で勝利。この因縁のライバル対決で、実に7年連続の勝利を飾った。
Penn Stateに大敗を喫してからわずか2週間。チームは確かに別のチームになっていた。
この試合を制した男——ゴールキーパーの奮闘
ラクロスでは、ゴールキーパーが試合の流れを変えることがある。この日のCornellのゴールキーパー、Matthew Tullyがまさにそうだった。
15本のセーブ(シュートを止めること)。特に最終クォーターでは、Princetonの猛攻を4本連続で食い止めた。倒れ込みながら止める、体を投げ出して止める——スタンドがどよめく場面が何度もあった。ゴールを守るだけでなく、ボールを奪い取ってチームに流れを引き寄せることもあった。
「ディフェンスの選手たちが本当によくやってくれた。自分はその後ろで見ているだけでよかった」——ゴールキーパー Matthew Tully
前半終了直前の「一撃」
試合の流れが決まったのは、前半が終わる8秒前のことだった。
Princetonがボールを失い、Cornellが素早く攻め上がる。ゴールキーパーからパスをつなぎ、最後はRyan Goldsteinがゴールを決めた——ほぼ同時にハーフタイムのホイッスルが鳴った。
追いかける側にとって、こんなに気持ちが萎えるゴールはない。たった1点でも、心理的な重さは計り知れない。
後半——追いついては突き放されたPrinceton
後半に入ると、Princetonが動いた。連続ゴールで一気に詰め寄り、スタジアムの雰囲気が変わりかけた。
しかしCornellもすぐに3点を立て続けに奪い返し、12-8と突き放す。最終クォーターで再び2点差まで追い上げられたが、そのたびにゴールキーパーが立ちはだかり、最後は攻撃陣がダメを押した。13-11。
Cornellはこの日、9人の異なる選手がゴールを決めた。一人の選手に頼るのではなく、チーム全体で点を取る——それがこのチームの強さだ。
「誇りに思う。きれいな試合ではなかったけれど、大事な場面でプレーを決め続けた」——Cornell ヘッドコーチ Connor Buczek
Princetonも決して弱くはなかった。エース選手のケガという事情を抱えながら、最後まで食い下がった。それでもCornellには、土壇場で勝つ力があった。
Cornellはアイビーリーグ(ハーバードやPrincetonなど、米東部の名門大学が加盟するカンファレンス)の首位に立った。「週を追うごとに成長している」——コーチの言葉は、今週、証明された。
Week 7 その他の注目結果
Penn State 10 vs 6 Maryland|疲弊したライバルに、容赦なく
| 1Q | 2Q | 3Q | 4Q | FINAL | |
| MARYLAND | 2 | 1 | 1 | 2 | 6 |
| PENN STATE | 5 | 2 | 0 | 3 | 10 |
University Park, PA
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Marylandには、ハードな1週間があった。
先週、Virginiaとの試合は3回の延長戦にもつれ込み、ようやく1点差で勝利。しかしその激闘の中で主力選手がケガを負い、今週の試合を迎えた。消耗していた。
Penn Stateは容赦しなかった。第1クォーターだけで5-2と飛び出し、その勢いのまま最終スコアは10-6。主力を欠いたまま戦うPenn Stateが勝利し、ビッグテン(米中西部の有力大学が加盟するリーグ)の開幕戦を白星で飾った。
Marylandにとっては、ケガを負った選手の回復具合がこれからのシーズンを左右する。
Kessenich Top 20|Week 7
アメリカのラクロス専門メディア・Inside Lacrosseの人気アナリスト、Quint Kessenichが毎週発表するランキング。単純な勝ち負けだけでなく、「どう勝ったか」「誰に勝ったか」を重視する独自の評価が特徴だ。全勝(8勝0敗)のDukeが7位に留まっているのがその証し——「まだ強いチームと戦っていない」という一言が全てを語っている。
Kessenich Top 20|Week 7
| 順位 | チーム | 戦績 | コメント |
|---|---|---|---|
| 1 | Notre Dame | 6-0 | 今週は試合なし。来週からACCリーグ戦が始まる |
| 2 | Richmond | 8-0 | 21-7の大勝。チーム全体で点を取る攻撃力が際立つ |
| 3 | Harvard | 7-0 | 雨風の中で17-14。エースが通算100ゴールを達成 |
| 4 | North Carolina | 8-1 | 相手の16連勝を止めて12-11で勝利。若手の台頭が光る |
| 5 | Syracuse | — | 18-12で快勝。エースが歴代2位の得点記録に並んだ |
| 6 | Penn State | — | Maryland に10-6。主力欠場のまま白星を重ねている |
| 7 | Duke | 8-0 | 全勝だが強豪と当たっていない。来週こそ真価が問われる |
| 8 | Cornell | 5-2 | Princeton に13-11。GKの奮闘と底力でIvy League首位へ |
| 9 | Ohio State | 8-1 | 延長戦で6-5のきわどい勝利。攻撃の物足りなさが続く |
| 10 | Princeton | 5-2 | Cornell に惜敗。GKの奮闘も7年連続黒星の流れを変えられず |
| 11 | Georgetown | — | Syracuseに大敗。リーグの自動出場枠を取ることが至上命題に |
| 12 | Johns Hopkins | — | 14-8で快勝。名門が1年ぶりにビッグテンで白星を挙げた |
| 13 | Maryland | — | Penn Stateに6-10。主力のケガがシーズンの行方を左右する |
| 14 | Denver | — | 2連敗中も守護神はKelly Award(最優秀GK賞)候補。リーグ戦へ |
| 15 | Penn | 4-4 | 9-7で勝利。新監督体制でリーグトーナメント出場圏内へ |
| 16 | Rutgers | 7-3 | ホームで延長負け。上位進出には攻撃力の底上げが必要 |
| 16 | Saint Joseph’s | 5-2 | 17-7の快勝。このシリーズ9連勝と勢いは止まらない |
| 18 | Virginia | 4-4 | 16-11で快勝。今年の全米選手権の開催地でもある本拠地が舞台 |
| 19 | Boston U | — | 敗戦でリーグ混戦に。残り5週の積み重ねが全て |
| 20 | Sacred Heart | 8-0 | 18-6で全勝を維持。3シーズンで33勝8敗の安定感 |
※ 戦績・順位はKessenichランキング発表時点。「—」は記事内に戦績記載なし
Next Week(3/28〜)注目カード
Notre Dame @ Virginia|ESPNU中継、無敗チームがアウェーへ
3/28(土)・日本時間 1:00am / ESPNU
Notre Dame vs Virginia
Charlottesville, Va.
6戦全勝のNotre Dameが、ACCリーグ戦の初戦としてVirginia大学のホームへ乗り込む。Virginia のグラウンドは天然芝——全米でも珍しい環境で、どちらが強さを発揮できるか。ESPNU(アメリカのスポーツ専門チャンネル)で中継される注目の一戦だ。
Duke @ Syracuse|ESPNU中継、全勝チームの「本当の実力」が試される夜
3/28(土)・日本時間 3:00am / ESPNU
Duke vs Syracuse
ニューヨーク州Syracuse
8戦全勝のDukeが、Syracuse大学のホームアリーナ(屋内スタジアム)に乗り込む。7200人が詰めかける熱狂的な雰囲気の中で、「強豪と戦っていないから評価できない」という見方を覆せるか。Dukeにとっては、今季初めての真価が問われる試合だ。
Ohio State vs Penn State|ビッグテンの主役争い、Columbus で決着へ
Maryland を退けて波に乗るPenn Stateが、Ohio Stateのホームへ乗り込む。どちらも守備が強く、接戦が予想される。主力を欠いたまま連勝できるか——ビッグテンの勢力図を決める大一番だ。
Cornell vs Yale|アイビーリーグ首位の証明
首位に立ったCornellが、同じアイビーリーグのYaleを迎える。「週ごとに成長している」という言葉が本物かどうか、ここでまた問われる。
スタンドでCJ Kirstは何を思っただろうか。後輩たちは、先輩が積み上げた伝統を守り、さらに前へ進んだ。Cornellの「復権」は、まだ始まったばかりだ。
※本記事は Inside Lacrosse の記事を参考に作成しています。
Text by ラクロスマガジンジャパン編集部














