Columnコラム
2025年8月7日より、The World Games 2025が中華人民共和国・成都市(Chengdu/China)で開催されます。
オリンピックでは採用されていない競技種目の世界トップレベルのアスリートたちが参加する国際総合競技大会である「The World Games」。
今大会では女子ラクロスが公式競技として採択されており、6人制競技「SIXES」で世界の頂点を争います。
The World Games(ワールドゲームズ)とは
ワールドゲームズは、オリンピックに採用されていない競技種目の国際総合競技大会です。
国際ワールドゲームズ協会(IWGA:International World Games Association)主催、国際オリンピック委員会(IOC)後援で4年に一度、夏季オリンピック・パラリンピック競技大会の翌年に開催されます。
4年毎に開催されるワールドゲームズの競技種目は、「オリンピックで採用されていない競技種目」を前提として、開催都市の既存施設で実施が可能であること、世界的に普及しており世界選手権大会が定期的に実施されていること、などを基本条件としています。(2000年までは「種目」ではなく「競技」を基準に選定)その他、開催地の予算や前回大会の評価、IF(国際競技連盟)のガバナンス、ドーピング検査記録などの状況も踏まえ、最終的にIWGA(国際ワールドゲームズ協会)の理事会で開催都市や実施する競技種目を決定します。
-日本ワールドゲームズ協会(JWGA:Japan World Games Association)公式HPからの引用
ラクロス競技について
オリンピック実施種目は、実質的にワールドゲームズへの参画が前提になり、女子ラクロスは2017年ポーランド・ヴロツワフ大会より公開競技として参加し、日本女子代表も参戦しています。
2022年はアメリカ・アラバマ州バーミングハムで開催され、ラクロスは6人制ラクロス(SIXES)で女子競技は正式競技種目、男子競技は公開競技種目として実施されました。日本は、女子は8か国中6位、男子は8か国中3位と国際大会では初めてのメダル獲得をしました。
前回大会の結果
種目 | 金 | 銀 | 銅 |
---|---|---|---|
男子SIXES | カナダ | アメリカ | 日本 |
女子SIXES | カナダ | アメリカ | オーストラリア |
中華人民共和国・成都市について
2025年のワールドゲームズ開催地・成都(せいと)は、中国西部・四川省の省都。古くから「天府の国」と呼ばれるほど自然と産物に恵まれた土地で、近年はIT産業なども発展する国際都市です。
北京から約1,800km南西に位置し、温暖な気候(年平均気温は20℃前後)と豊かな文化に包まれています。パンダのふるさととしても有名で、ラクロス観戦とあわせて観光も楽しめる注目の都市です。
今大会の注目ポイント!
The World Games 2025におけるラクロス競技は、競技全体にとって非常に重要なタイミングで開催されます。というのも、本大会は2028年ロサンゼルスオリンピックでのラクロス競技の復活においての世界的なプレビューとも位置付けられているからです。オリンピックで採用される「SIXES」形式は、スピード感と得点力を重視し、より多くの国が参加しやすくなるよう設計された新時代の競技形式です。国際ラクロスの未来像に沿ったグローバルな競争環境を創出するために生まれたフォーマットです。
ワールドゲームズは、各国代表チームにとってオリンピックに向けた重要な場となっており、ファンにとってはロサンゼルスオリンピックでの活躍が期待されるチームや選手をいち早くチェックできる貴重な機会でもあります。
これまでの実績としては、2022年大会では男子・女子ともにSIXES形式で競技が実施され、さらに2017年には女子のフィールドラクロスも採用されていました。
本大会のプールAには、前回大会金メダルのカナダ、開催国の中国、そしてメダル獲得を目指すイギリスと日本が出場します。
2022年バーミングハム大会では、カナダが女子SIXESで初のシニアカテゴリ金メダルを獲得。一方でイギリスはライバルのオーストラリアとの銅メダル決定戦に敗れ、日本は5位決定戦で惜しくも敗北という結果に終わりました。
日本代表の戦い
プールAには、前回大会優勝国のカナダ、開催国中国、強豪イギリス、そして日本が名を連ねます。
大会スケジュール
Pool Play
日付 | 対戦国 | 配信URL(テレ東Youtube) | |
---|---|---|---|
8月7日(木) | 11:30 | vs カナダ | https://youtube.com/live/sLlRGjp5zAU |
8月8日(金) | 15:30 | vs 中国 | https://youtube.com/live/PF1JWN-pBzI |
8月9日(土) | 15:30 | vs イギリス | https://youtube.com/live/EuNcKtzfiDM |
Play Off
日付 | ||
---|---|---|
8月10日(日) | 10:00 | 7位決定戦 |
8月10日(日) | 11:30 | 5位決定戦 |
8月10日(日) | 14:00 | 準決勝戦(B1位 vs A2位) |
8月10日(日) | 15:30 | 準決勝戦(A1位 vs B2位) |
8月11日(月) | 11:00 | 3位決定戦(BRONZE Medal Match) |
8月11日(月) | 12:30 | 決勝戦(GOLD Medal Match) |
※時間はすべて日本時間(JST)です。
対戦国の紹介
◼︎ カナダ(前回優勝国)
2022年大会で初の女子金メダルを獲得したカナダは、今回もErica Evans(エリカ・エバンス)やAurora Cordingley(オーロラ・コーディングリー)といった選手が続投。前回22ポイントを記録したコーディングリーは、今大会も攻撃の中心として注目されています。
チームの大半は、2025年6月のPan-American選手権大会(2025 Pan-American Women’s Lacrosse Championship)でも共に戦い銀メダルを獲得しており、連携面でも他国をリードしています。
◼︎ 中国(開催国)
地元・成都を拠点とする選手を中心に構成された中国代表は、初のワールドゲームズ出場。これまで「Super Sixes」などで着実に実績を積み、2023年大会で3位、2024年大会で4位と成績を残してきました。
◼︎ イギリス(前回4位)
2022年大会で4位となったイギリスは、再び表彰台を目指します。中心選手は、Emma Oakley(エマ・オークリー)やOlivia Wimpenny(オリビア・ウィンペニー)ら。2024年のヨーロッパ選手権では、スコットランドとイングランドの混成チームとして多くの代表候補が経験を積んできました。
今年6月に開催された第31回ラクロス国際親善試合で出場したメンバーで構成される代表メンバーで、Super SixesやEuroLax Sixes Cupなどの大会にも頻繁に出場しており、Sixes形式に特化した準備を行ってきたチームです。
Pick Upゲーム
8月9日(土)14:30 日本 vs. イギリス
プレーオフ進出をかけた大一番。
これまで男女ともに幾度も接戦を繰り広げてきた両国が、SIXES形式でも激突します。近年では、日本がイギリスを追い越すような結果も出し始めており、両国の勢力図は変わりつつあります。
2024年には女子20歳以下世界選手権で2度対戦し日本がイングランドに12-6/12-7で2度勝利し最終的に銅メダルを獲得。さらに2025年6月に日本で開催された「第31回ラクロス国際親善試合」では13-7で日本が勝利し、実力差を示す結果となりました。
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一方、イギリスはSIXES競技において経験豊富な選手を揃えており、前回大会では日本を上回る成績を残しています。今大会でのリベンジに燃えるイギリスと、初のメダル獲得を目指す日本の激しい攻防に注目です。
日本代表の戦いは「テレ東スポーツ」Youtubeチャンネルで!
「The World Games 2025(TWG2025)」における、SIXES女子日本代表の試合は「テレ東スポーツ」公式YouTubeチャンネル で配信されます。
SIXES女子日本代表の活躍を見逃すな!!
スケジュール(すべて日本時間)
予選プール|日本 vs カナダ
8月7日(木)11:30〜
予選プール|日本 vs 中国
8月8日(金)15:30〜
予選プール|日本 vs イギリス
8月9日(土)15:30〜
準決勝(進出時)
8月10日(日)
決勝・3位決定戦(進出時)
8月11日(月)
その他の試合の視聴について
ラクロス競技(女子6人制)については、World Lacrosse TV または World Games Live にて配信される予定です。
※視聴方法(有料/無料)は各配信プラットフォームでのご確認をお願いいたします。