Interviewインタビュー

2025年11月8日(土)・9日(日)に行われる「日清食品presents第26回ラクロス全日本クラブ選手権大会」の1回戦に出場するのは、北海道、東海、関西、中四国・九州の4支部の優勝チームです。このコーナーでは各支部から出場するチームの見所をお伝えします。
第7回 関西支部(女子)からはNLC SCHERZO

【NLC SCHERZO試合情報】
日時:2025年11月8日(土) 15:00ドロー
場所:オクゼン不動産フットボールスタジアム(県営春日公園競技場)(九州会場)
対戦相手:SIRIUS(中四国・九州支部)
日清食品 presents 第26回ラクロス全日本クラブ選手権大会 | JLA | 公益社団法人日本ラクロス協会
【11/8(土)クラブ1回戦@福岡】日清食品 presents 第26回ラクロス全日本クラブ選手権大会 | Peatix
1回戦のライブ配信はこちらから(作成中)
※サイト開設後、お知らせいたします(LACROSSE MAGAZINE JAPAN編集部)
関西支部(女子)からは、NLC SCHERZO (エヌエルシー スケルツォ)が 「日清食品presents第26回ラクロス全日本クラブ選手権大会」へ 出場します。どんなチームか、見所はどこかNLC SCHERZO主将#9 新海美波 さんにお聞きしました。
NLC SCHERZO集合写真。応援席も一緒に(2025年10月26日撮影)
全クラには22大会連続22回目の出場
NLC SCHERZOは関西支部で、21連覇しているチームです。
ラクロス全日本クラブ選手権大会(以下、全クラ)へは、2003年に西日本支部リーグ2位で出場した回数を含めると22大会連続出場しています。
【 ラクロス全日本クラブ選手権大会 歴代出場チーム 関西支部(女子)】
| 年 | クラブ選手権 回 | 支部リーグ戦 回 | 出場チーム (1位) 出場チーム (2位) |
会場 | 対戦相手(1位) 対戦相手(2位) |
支部 | 1回戦戦績 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 2000 | 2 | 7 | 名古屋ラクロスクラブ 神戸ラクロスクラブ |
大井ふ頭中央海浜公園第2球技場(東京) | MISTRAL WISTERIA |
東日本 | 1-14 敗退 0-14 敗退 |
| 2001 | 3 | 8 | FORZAラクロスクラブ JUNK |
王子公園陸上競技場(神戸) | MISTRAL WISTERIA |
東日本 | 2-11 敗退 3-14 敗退 |
| 2002 | 4 | 9 | 神戸ラクロスクラブ FORZAラクロスクラブ |
大井ふ頭中央海浜公園第2球技場(東京) | WISTERIA CHEL |
東日本 | 1-11 敗退 4-14 敗退 |
| 2003 | 5 | 10 | JUNK SCHERZO |
大井ふ頭中央海浜公園第2球技場(東京) | MISTRAL Sibylla |
東日本 | 4-13 敗退 1-13 敗退 |
| 2004 | 6 | 11 | SCHERZO FORZAラクロスクラブ |
大井ふ頭中央海浜公園第2球技場(東京) | MISTRAL WISTERIA |
東日本 | 1-18 敗退 4-14 敗退 |
| 2005 | 7 | 12 | NLC SCHERZO 名古屋ラクロスクラブ |
大井ふ頭中央海浜公園第2球技場(東京) | CHEL WISTERIA |
東日本 | 4-8 敗退 3-11 敗退 |
| 2006 | 8 | 13 | NLC SCHERZO FORZAラクロスクラブ |
⾧居球技場(大阪) 大井ふ頭中央海浜公園第2球技場(東京) |
Sibylla MISTRAL |
東日本 | 4-8 敗退 2-18 敗退 |
| 2007 | 9 | 14 | NLC SCHERZO 名古屋ラクロスクラブ |
舞洲運動広場球技場(大阪) 大井ふ頭中央海浜公園第2球技場(東京) |
WISTERIA MISTRAL |
東日本 | 8-5 準決勝進出 0-21 敗退 |
| 2008 | 10 | 15 | NLC SCHERZO Crazy Scorpions |
舞洲運動広場球技場(大阪) 大井ふ頭中央海浜公園第2球技場(東京) |
FUSION Sibylla |
東日本 | 6-7 敗退 0-12 敗退 |
| 2009 | 11 | 16 | NLC SCHERZO Crazy Scorpions |
舞洲運動広場球技場(大阪) 大井ふ頭中央海浜公園第2球技場(東京) |
Sibylla CHEL |
東日本 | 1-8 敗退 3-8 敗退 |
| 2010 | 12 | 17 | NLC SCHERZO Crazy Scorpions |
舞洲運動広場球技場(大阪) 大井ふ頭中央海浜公園第2球技場(東京) |
Sibylla MISTRAL |
東日本 | 2-7 敗退 2-14 敗退 |
| 2011 | 13 | 18 | NLC SCHERZO Crazy Scorpions |
豊橋市民球技場(名古屋) 大井ふ頭中央海浜公園第2球技場(東京) |
WISTERIA FUSION |
東日本 | 6-2 準決勝進出 6-15 敗退 |
| 2012 | 14 | 19 | NLC SCHERZO CACTUS |
鶴見緑地球技場(大阪) 広島広域公園第2球技場(広島) |
CEREJA CURIOUS |
中四国 | 21-2 準決勝進出 18-3 準決勝進出 |
| 2013 | 15 | 20 | NLC SCHERZO CACTUS |
金岡公園陸上競技場(大阪) ツネイシしまなみビレッジ(広島) |
CEREJA CURIOUS |
中四国 | 23-0 準決勝進出 17-5 準決勝進出 |
| 2014 | 16 | 21 | NLC SCHERZO Crazy Scorpions |
ヤンマーフィールド長居(大阪) 金岡公園陸上競技場(大阪) |
CURIOUS CURIOUS |
中四国 | (1位は準決勝から出場) 26-0 準決勝進出 11-4 準決勝進出 |
| 2015 | 17 | 22 | NLC SCHERZO alfa |
ヤンマーフィールド長居(大阪) びんご運動公園陸上競技場(広島) |
CEREJA CEREJA |
中四国 | (1位は準決勝から出場) 12-1 準決勝進出 |
| 2016 | 18 | 23 | NLC SCHERZO CACTUS |
金岡公園陸上競技場(大阪) | CURIOUS CURIOUS |
中四国 | (1位は準決勝から出場) 13-6 準決勝進出 |
| 2017 | 19 | 24 | NLC SCHERZO | ヤンマーフィールド長居(大阪) | Wonderful Alpha | 中四国 | 19-2 準決勝進出 |
| 2018 | 20 | 25 | NLC SCHERZO | 江戸川区臨海球技場(東京) | CEREJA | 中四国 | 24-0 準決勝進出 |
| 2019 | 21 | 26 | NLC SCHERZO | 防府市スポーツセンター(山口) | SIRIUS | 中四国・九州 | 25-2 準決勝進出 |
| 2020 | – | – | 特別大会 | ||||
| 2021 | 22 | 27 | NLC SCHERZO | 岡山総合グラウンド補助陸上競技場(岡山) | SIRIUS | 中四国・九州 | 19-4 準決勝進出 |
| 2022 | 23 | 28 | NLC SCHERZO | 鶴見緑地スタジアム(大阪) | SIRIUS | 中四国・九州 | 14-5 準決勝進出 |
| 2023 | 24 | 29 | NLC SCHERZO | 鶴見緑地スタジアム(大阪) | SIRIUS | 中四国・九州 | 23-1 準決勝進出 |
| 2024 | 25 | 30 | NLC SCHERZO | 大井ホッケー競技場サブピッチ(東京) | SIRIUS | 中四国・九州 | 14-4 準決勝進出 |
| 2025 | 26 | 31 | NLC SCHERZO | オクゼン不動産フットポールスタジアム(福岡) | SIRIUS | 中四国・九州 | |
※2020年:新型コロナ感染症の感染対策のためにクラブ選手権・リーグ戦とも実施せず。
※1999年~2011年は準決勝と決勝のみ(1回戦準決勝)。
※第1回(1999年開催)は東日本のチームのみ出場。西日本は2000年から出場。
※2014年までは「西日本支部」(現・東海支部のチームも当時西日本支部だったため現・関西支部リストの歴史に掲載)。
※2015年~「関西支部」 ([西日本支部という名前は消滅)。
※「1回戦戦績」欄の得点表記は、現・関西支部(西日本支部)が左。クラブ選手権のHOME・AWAYではない。
※NLC SCHERZO: 2005年~。SCHERZO (2002年~2004年)からチーム名変更。
NLC SCHERZO 22大会連続22回目
創部以来ずっと「日本一」を掲げている
今年(2025年)、NLC SCHERZO主将に就任した#9新海美波さんに全クラでの目標をお聞きしました。
「NLC SCHERZOは、(2002年に)創設してからずっと『日本一』を 目標に掲げています。今年(2025年)も『日本一』を目指して活動しています」。
2025年11月8日の全クラ1回戦で勝てば、11月29日に東日本チャンピオンリーグ1位のNeO(ネオ)と対戦することになります。決勝戦進出に向けて、今年新たに取り組んだことはあるのでしょうか。
「今年は練習試合の回数を増やすことで、一試合を通した戦い方を磨いてきました。また、関東遠征へ行き、NeO(東日本1位)との練習試合やMISTRAL(ミストラル。東日本2位)、FUSION(ヒュージョン。東日本3位)、関東一部上位の大学といったレベルの高いチームと対戦する場を多く設け、自分たちの力が関東に通用するのかを試す機会を作りました」。
もう一度みんなと「日本一」を目指したい
「日本一」を目指すなかで、メンバーを入れることも大事になってきますが、どのような工夫をしてきたのでしょうか。
「去年から継続しているメンバーも多くいるのですが、初めから継続を決めていたわけではありませんでした。2025年度チーム立ち上げのときに、『今年も一緒に日本一を目指したい』という思いを伝え、復帰してくださいました。NLC SCHERZOは、2011年に全日本選手権で優勝、2014年に準優勝しています。日本一を経験した選手がチーム内にいるというのはチームにとって重要なことで、言葉に重みがあります。みんなとラクロスするのが楽しい、みんなと日本一を取りたいという思いで戻ってきてくださったと思うので、本当にみんなで日本一を取りたいと思います」。
ゴールを守るベテラン勢(DF#3蜂須賀美羽選手とG#4富田真世選手)
得点するベテラン選手(AT#5木村有希選手)
つながりを大事にしてきた結果
新しく入部してくれたメンバーもいます。
「入部を決める人は、もともとNLC SCHERZOのメンバーと関係性があることが多いです。学生時代にコーチ・選手という関係だったり、同じ大学の先輩・後輩だったり。これまでラクロスをやってきたなかで築き上げてきた関係から入りたいと言ってくれたのですから、つながりを大事にしてきたおかげだと思っています」。
「つながり」でいうと、今年は東海リーグ所属だった選手が、NLC SCHERZOに移籍してきました。
「大学時代の同期というつながりや、これまでの対戦相手としての選手同士のつながりから、NLC SCHERZO で一緒にプレーしたいと移籍してくれました」。
もっとうまくなりたい
新海さんご自身は、NLC SCHERZOにどうやってつながったのでしょうか。
「大学時代にユース活動で対戦したことがはじめての接点でした。あとは、SIXES(シクシズ)という6人制ラクロスのイベントに参加した時、NLC SCHERZOも参加されていて、かっこいい選手がいっぱいいるなと思っていました。
わたしは神戸女学院大学卒業なのですが、関西学生リーグ2部だったので日本一を目指す環境ではありませんでした。NLC SCHERZOが日本一を目指しているチームであることに惹かれて入部しました。年齢関係なく、日本一という目標のために全員が真剣にラクロスに取り組んでいるところが魅力です」。
NLC SCHERZOの展開の早いパスラクロスを見て、「かっこいい!」と思い、卒業後にまずはこの環境で1年やってみようと入部。そこから4年目を迎え、前主将の#34藤原万里子さんからの後押しもあり、キャプテンという役割を務めるまでになりました。
Chez戦でドローを上げる#9新海美波さん(2025年9月7日撮影)
主将という役割を演じる
今年は、新海さんが主将となって初めての関西クラブリーグ戦でしたが、前主将から引き継いだことや新海さんならではの新しい取り組みはあったのでしょうか。
「前主将のわらびさん(藤原さんのこと)は絶対的な技術があり信頼もありました。わたしはプレーで活躍するタイプではなく、一人でチームを引っ張ることができないから、チームみんなで話し合い、みんな一緒にチームを作っていく主将になろうと思いました」。
新海さんは、関西クラブリーグ決勝戦では試合に出ることができず、悔しくて泣いてしまいましたが、そのときに声を掛けたのがベテランのなかのベテラン選手、#10井倉涼子さんでした。
「『ふう(新海さんのこと)のおかげでいいチームだよ』と声を掛けてもらいました。その言葉がすごく嬉しくて、もっと泣きました。井倉さんは、プレーでもそうですし、人間性が素晴らしいです」。
自分がチームに貢献できているのか分からなくなったときに、きちんと答えをくれるベテラン勢の人間味や温かさで、若手はどんどん育っていきます。
今年も得点王#10井倉涼子さん
試合を見に来てほしい
日本一を目指すNLC SCHERZOの試合は、どういった人たちが見に来ているのでしょうか。
「先日の関西クラブリーグ決勝戦だと、NLC SCHERZO選手が大学のコーチをしているので、近畿大学、同志社大学、立命館大学の大学生が来てくれていました。あとは、大阪国際中学校高等学校の中高生も応援に来てくれることもあります」。
大学生のときよりもプレー面でも成長したという新海さんは、もっとたくさんの学生プレーヤーにNLC SCHERZOの試合を見て、刺激を受けてほしいと願います。
なお、NLC SCHERZOと大阪国際中学校高等学校とはスポンサー契約を結んでおり、NLC SCHERZOの選手が指導者としてラクロスを教えて、学校側から金銭面で支援していただいています。支援金は、遠征費用の補助、チームの備品、グラウンド代など使わせてもらっているということです。
強くなるには、ラクロスに集中できる環境を整えることも必要となってきます。
九州地区の大学生に向けてメッセージ
NLC SCHERZOが出場する全クラ1回戦の会場は「オクゼン不動産フットボールスタジアム(県営春日公園競技場)」(九州会場)です。九州地区の大学生に向けて新海さんからメッセージをお願いしました。
「 NLC SCHERZOの見所は、展開の早いパスラクロスです。関西のド根性、泥臭いラクロスを見に来てください。全クラが福岡で開催される機会はなかなかないと思うので、九州地区のみなさんには、SIRIUSとの試合を生で体感してほしいです。学生にとっては刺激になると思うし、引退をした4年生は、来年も続けたいと思うきっかけになると思います。ラクロス好きは是非会場に来てください」。
会場へ直接行けないという場合はライブ配信にて観戦できますので、是非ご視聴ください。
【チーム詳細】
- チーム名:NLC SCHERZO(エヌエルシー スケルツォ)
- 創部年:2005年 ※前身チーム「SCHERZO」は2002年創設
- Instagram:https://www.instagram.com/nlcscherzo/
【プロフィール】

- 名前:新海美波
- 背番号:9 MF 主将
- 出身大学:2022年3月 神戸女学院大学卒業
- クラブチーム選手歴:2022年~ NLC SCHERZO
Photo by 日本ラクロス協会広報部 中村真澄
Text by 日本ラクロス協会広報部 岡村由紀子






