Reportレポート

【A1 ALL-STAR GAMES 2025】女子は学生が逆転勝利、男子は社会人が意地を見せる

A1 ALL-STAR GAMES 2025/女子は学生が一矢報いる、男子も4Qにドラマ

若さと勢いか、経験と技術か-。翌日のA1を盛り上げるにふさわしい一戦を繰り広げた両者。男女ともに4Qまで縺れ込む接戦を演じ、女子は学生オールスター、男子は社会人オールスターにそれぞれ軍配が上がった。

試合結果

女子

1Q 2Q 3Q 4Q 合計
全国学生オールスター
全国社会人オールスター

男子

1Q 2Q 3Q 4Q 合計
全国学生オールスター
全国社会人オールスター

女子

1Q,2Q

序盤から一進一退の攻防で進む。学生オールスター#19 DR(ドロワー)澤田彩子(慶應義塾大学)のゴールで先制すれば、学生オールスター陣内のファールから効果的に得点していったのは社会人オールスター。残り4分30秒、3分30秒とフリーシュートからそのままゴールへ突き刺し、1-2とする。喰らいつく学生オールスターも#19 DR澤田がパス回しから押し込み1Qを2-2で終える。続く2Qは、試合巧者の社会人オールスターが、突き放しにかかる。残り6分40秒、学生オールスター陣内でパス回しを展開、ゴール裏やサイドからゴールを狙い、最後は#17 星井瞳子(NeO)のゴールで2-3と突き放す。社会人オールスターはこのQではさらに2点を追加し、一時2-5とする。一方学生オールスターも#10 MF隅田かのか(日本体育大学)のパスから、この日MVPの#14 AT秋山美里(慶應義塾大学)のゴールで3-5とし、前半を折り返す。

3Q,4Q

3Qを学生オールスターが1点差と詰め寄り迎えた最終4Q。最終盤1分40秒で#19 DR澤田彩子(慶應義塾大学)のパスから、#14 AT秋山のゴールで7-7の同点に追いつくと、試合終了間際残り30秒、#10 MF隅田のパスから、#14 AT秋山へと渡り決勝ゴール。「相手も社会人ということはあって簡単に勝てる相手ではないということは学生側もわかっていたので、その中でも学生らしく運動量豊富にやっていこうと昨日のミーティングからずっと話していたのでそれが体現できた結果だと思います」(秋山)と、最終盤での運動量の多さで社会人オールスターに対し、優位に立った。鳴澤眞寿美ヘッドコーチ(以下HC)は「リードされる展開は分かっていたので、そうではなくて、何か面白いことや何かすごいことできないかなということが形になったことが勝因」と、学生の活躍に目を細めた。

この試合はショットクロックを導入。「時間がない時は、どうしてもシュートで終わりたいと思っていたので、シュートで終わることを意識していました。また、ショットクロックがあると攻守がどんどん激しくなってラクロスとしての面白みが増えると思います。学生の試合はロースコアが多くて、見ている側の方が楽しめないというかあると思うのでショットクロックがあると見ている方々は楽しいと思います」と話す。また、オールスターゲームの意義として鳴澤HCは、「関東だけで盛り上がっていてはいけなくて、全国でラクロスの競技の面白さであったり、選手がチームでは勝ち上がれなくても個人で目指せる舞台だったり、憧れだったり、そういう舞台がオールスターだと思います。なのでその魅力が今日少しでも伝わって学生の中でも夢を持って、自分の成長に貪欲になれる人が1人でも増えたらいいなと思っています」と、チームスポーツのラクロスでも個人選出が行われるオールスターゲームならではの魅力を語った。

--試合後のコメント(女子)

秋山選手

――試合を終えた感想を教えてください。

相手も社会人ということはあって簡単に勝てる相手ではないということは学生側もわかっていたので、その中でも学生らしく運動量豊富にやって行こうと昨日のミーティングからずっと話していたのでそれが体現できた結果だと思います。

――試合中意識していたことがあればお聞かせください。

初めて一緒にプレーする子達もいっぱいいたので、その子がどんなプレーがしたいのかという会話は自分から取るようにしていました。自分としてはアタックとして、シュート決めることが仕事だと思うので、チャンスでもらったシュートは決め切ろうという気持ちで臨みました。

――後半4得点、エンジンはどこでかかりましたか。

1点目決めた後に、インタビューで後何点決めるんですか?って言われて、3点決めます!って言ってしまったので、3点は絶対取らないといけないとその時に決めたので、シュート狙う気満々で行ってました!

――ショットクロックについてはいかがでしたか。

最後時間ない時とかはどうしてもシュートで終わりたいと思っていたので、シュートで終わることを意識してたのと、やっぱりショットクロックがあると攻守がどんどん激しくなってラクロスとしての面白みが増えると思います。学生とかロースコアが多くて、それだと見てる側の方が楽しめないというかあると思うのでショットクロックがあると見ている方々は楽しいと思います。

――さまざまな大学からのプレーヤーがいたことについて感想はありますか。

普段一緒に対戦しなかったり、知らない子もたくさんいた中で即席チームなんですが、そこで集まってプレーできることはすごい楽しい場でもあると思いますし、繋がりが社会人チームでやるとか、どんどん繋がっていくと思うので、すごくいいゲームでした。

――この経験をどう活かせそうですか。

私は社会人でもラクロスを続けるので、楽しくプレーする気持ちを持って社会人でもプレーできたらと思います。

鳴澤HC

――試合後の感想を教えてください。

学生のエネルギーはすごかったですね。私がどうとかではなくて、学生のみんなに楽しませてもらったゲームでした。

――秋山選手についてどのようにご覧になっていましたか。

もともと上手な選手で日本代表とかでも活躍しているのはわかっていましたけど、格が違ったというか、味方や相手よりも予想を上回る一枚2枚上手のプレーヤーだったと思います。私自身もベンチでびっくりしちゃうようなそんなプレーヤーでした。

――即席チームとは思えないチームワークでした。

オンライン2回と対面1回で3回しか話してなくて、プレーの練習もしないで今日を迎えました。それぞれの各地域でのチームのエースのような子が来ているので、自分たちがどうやったらうまくいくかみんなわかっていたのをこのような初めての場で、体現してくれて一番はコミュニケーションですよね。しっかりお互い意思疎通して、己を知って相手を知ってみたいなことをしっかりしていこうということをそのまま素直に体現してくれたことがいいチームづくりにつながったと思います。大きい声出す役割だったので、やはりポジティブな声かけとか、みんなのいいプレー、失敗してもいいし、ミスしても全然問題ないと。だからいい声かけをして仲間の良さが引き出せると思っていました。

――勝敗の分かれ目は何でしょうか。

ラクロスを楽しみ尽くそうという、そこに自分たちができないことをできるようになりたい、格上相手を倒すって相当なエネルギーだと思うんですけど、今までやれてなかったことをやれたら面白いよねという話をしていて、その思いがみんな形になったと思います。劣勢は想定内でした。相手は上手ですし、だからそこをポイントではなく、なんか面白いことなんかすごいことできないかなということがあたってみんなのおかげです。

――オールスターゲームの意義を教えてください。

関東だけで盛り上がっていてはダメで、全国でラクロスの競技の面白さであったり、選手がチームでは勝ち上がれなくても個人で目指せる舞台だったり、憧れだったり、そういう舞台がオールスターだと思います。なので、その魅力が今日少しでも伝わって学生の中でも夢を持って、自分の成長に貪欲になれる人が1人でも増えたらいいなと思っています。

男子

1Q,2Q

開始直後から仕掛けたのは学生オールスター。連続攻撃、連続シュートを仕掛けるも、社会人の鉄壁のディフェンスを前に決定機を得点に結びつけられない。チャンスを掴んだのは社会人オールスター。残り10分#11 MF金谷洸希(GRIZZLIES) の1v1のゴールで先制。その後は学生オールスター相手に1失点で凌ぐ。厳しいディフェンスを見せたのは#26 DF松本友佑(GRIZZLIES)。「GRIZZLIESでは普段強度高いディフェンスを意識してやっているので、そこは学生との違いを見せられるというところで、強いプレッシャーを意識していました」と、前半3-1で折り返す。

3Q,4Q

火を吹き返したのは学生オールスター。最大4点差をつけられ、迎えた最終4Q。残り1分20秒で#8 AT長野将也(岡山大学)が、2人のディフェンスを交わし、6-6と同点に追いつく。その直後だった。#19 FO千葉直人(VIKINGS)が、試合再開のFO獲得から一気にゴール前へ一直線。「試合前のスクリメッジのタイミングから、相手がこちらにあたりに来ないことはわかっていたので、パスを見せつつできるだけ侵入して確率の高いシュートを打つことは意識していました」と、豪快なプレーとは裏腹に、土壇場で同点に追いついたお祭り騒ぎムードの学生を冷静に分析。空いていたスペースに放ったシュートは、試合展開にとどめを刺すかのような鋭いスピードでゴールへ突き刺さった。FOというポジションについて千葉は「FOは独特なポジションです。流れを一気に切って良くすることができれば一気に悪くすることもできてしまうという独特なポジションなので、相手の流れはそんなに気にせず、自分の一番やりたいことを実現していくことを意識していました。最後の最後にアジャストできてよかったです」と、ラクロスのFOの重要性を語ってくれた。勝因については「社会人のプライドはあると思うのですが、基礎的な技術は絶対的に社会人の方が負けちゃいけない部分だと思うので、一個一個グラウンドボールや強度で全体の強さにつながったと思うので、ハーフフィールドの局面をコントロールできたことが良かったと思います」(松本)と、勢いで上回る中でも冷静な試合運びとフィジカルの強さを含めた技術で社会人オールスターが学生を上回り年に一度の祭典に幕を閉じた。

--試合後のコメント(男子)

松本選手

――厳しいディフェンスでした。

グリズリーズでは普段強度高いディフェンスを意識してやっているので、そこはある意味学生との違いを見せられるというところで、強いプレッシャーを意識していました。

――学生相手に感じたことはありますか。

体の大きい選手がいたので、そこは社会人には負けていないフィジカルを持っているなと感じましたが、そういった意味では自分は学生より優位性があると思っているので、そこは見せられたかなと思います。

――追い上げられた展開でした。

終盤かなり相手が勢いづいて、ブレイクで点を取られたのですが、ディフェンスとしては仕方ないというところで割り切っていたので、集中力高くディフェンスできていたと思います。

――今日の試合を臨むにあたっての心境はいかがでしたか。

ある意味お祭りみたいなゲームではあるので、もう一回ラクロスを楽しもうという意味で、臨みました。

――この試合の意義どこに感じますか。

やはり全国からいろんな選手が来て、お祭りみたいな試合で交流が図れるのはラクロス界にとってめちゃくちゃいいことだと思うので、他の地方の学生もこういった機会を目指して、学生の頃から頑張ればラクロスのレベルが上がってくると思うのですごいいい取り組みだと思います。

――ショットクロックについて感想があればお聞かせください。

オフェンスのスピードが上がるので、シュートの回数が増える中で、相手が勢いづいてくることに対してしっかり強い接点で弾き返せるかというところがディフェンスは今後課題になってくると思うので、接点の強さとか引いて守るだけじゃなくて、しっかりと弾き返す力をみんな今後求められてくると思うので、そこはディフェンスとして意識して取り組んでいきたいと思います。

――勝敗の分かれ目はどこにありましたか。

やっぱり社会人のプライドはあると思うんですが、基礎的な技術は絶対的に社会人の方が負けちゃいけない部分だと思うので、一個一個グラウンドボールや強度で全体の強さにつながったと思うので、ハーフゲームをコントロールできたことが良かったと思います。

千葉選手

――今の心境をお聞かせください。

なかなか調子も上がらなくて、前半FO負けが混んだりとか相手に点を取られたことが多くて、かつ4Qですよね。チームとしても4失点して苦しい中で、最後しっかり仕事ができたのは今までやってきたことがちゃんと出て嬉しかったです。かつ、FOがチームを勝たせることが難しいポジションだと思うので、こういった形で均衡した試合の中で、最後一点取ってチームを勝たせる経験は良い経験だったと思います。

――追い上げムードの中のFOでした。

FOは独特なポジションです。流れを一気に切って良くすることができれば一気に悪くすることもできちゃうという独特なポジションなので、相手の流れはそんなに気にせず、自分の一番やりたいことを実現していくことを意識していました。最後の最後にアジャストできてよかったです。

――1人で持ち込んでシュート、始めから狙っていたのでしょうか。

試合前のスクリームのタイミングから、相手がこちらにあたりに来ないことはわかっていたので、パスを見せつつできるだけ侵入して確率の高いシュートを打つことは意識していました。

――学生の印象をお聞かせください

FO2人とも反応も判断も良くて、自分のやりたいことを押し付けてくるタイプだったので、なかなか苦戦しましたが、そこは自分の強みを押し付けていくということで、すごい楽しい試合でした。

――練習時間が割けない中での勝利でした。

コミュニケーションが好きな人が多いなというのがあって、特にいろんな地方のいろんなチームのいろんな経験している人がいる中で、例えば一番上は40代下は20代というチームでしたが、すごい積極的にコミュニケーションとることで、練習がなかったビハインドを乗り越えて、チームとしてまとまれたと思うので、そこはすごいいチームだったと思います。

――この経験をどう活かせそうですか。

調子の悪い中でも、一回でも自分を活かすプレーができたらだいぶ流れも変わるし自分としての心持ちも変わると思うので、苦手な部分にしっかり目を向けつつも、どうやったら自分の得意を伸ばせるのかに注力していくのが大事だなと今日の試合通じて改めて感じたのでそこを頑張っていきたいです。

Photo by 日本ラクロス協会広報部

Text by ラクロスマガジンジャパン編集部 高橋昇吾

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