Columnコラム
8月15日から韓国は済州島にて絶賛開催中のWorld Lacrosse Men’s U20 Championship。
大会5日目の今日の結果をもって、予選ラウンドの試合が全て終了し、明日からいよいよプレーオフとなります。
日本代表のこれまでの戦いをおさらいしつつ、プレーオフの見どころを一挙にチェック!!
攻守ともに充実した戦いぶりを見せた日本代表、得失点差最大の24点で折り返し
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初戦の相手はオランダ。日本は開始直後からスピードと連動性を生かした攻撃で相手を押し込み、試合を通じて計18得点を奪った。対するオランダの得点は5点にとどまり、日本が終始試合をコントロールした。際立ったのはシュート数で、日本は69本を放ち、オランダの17本を大きく上回った。さらにフェイスオフの勝率は92%に達し、ほとんどの局面でボールを確保。奥山廉汰郎(明治学院大学3年)が5得点を決めるなど、攻撃陣の決定力も際立った。司令塔の服部紘尚(東京農業大学3年)も2得点6アシストと攻撃を組み立て、初戦からチームは理想的な勝利を収めた。
続く2戦目の相手は香港。ここでも日本は序盤から圧倒し、18-1で快勝を飾った。シュート数は60本と、まさに1分に1本のペース。相手に許したシュートはわずか9本に抑え、失点も1点のみという完璧な守備を見せた。フェイスオフも80%の勝率を記録し、攻守両面で主導権を渡さなかった。攻撃陣では佐藤仁一郎(慶應義塾大学3年)が2試合連続のハットトリックを達成し、杉本大河(法政大学3年)も2得点3アシストと存在感を発揮した。守備陣の集中力も最後まで途切れることなく、試合全体を通して危なげのない内容だった。
2試合の合計は36得点、わずか6失点。シュート数は129本に上り、フェイスオフの平均勝率も86%に達した。これらの数字は、日本代表が予選ラウンドで相手を圧倒していたことを雄弁に物語っている。
失点数の差により全体6位でプレーインゲームへ
本大会の大会フォーマットについては過去の記事で取り上げたが、1試合当たりにつく最大の得失点差は12。日本代表は2試合で最大得失点差の24でプールラウンドを終えることとなったが、プールEのプエルトリコが失点数の少なさでわずかに日本を上回り、全体5位となった。
日本代表は明日、準々決勝戦進出をかけて全体11位のドイツと対戦する。
トーナメント表
対戦情報
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- 8月20日(水)9:00 FO
- vs ドイツ
- WLTV:https://tv.worldlacrosse.sport/sportitem/68963ba855169ad92aa300fc
運命の準々決勝戦、アジアのライバルとの大勝負
プレーインゲームを制した先に待つのは、プールA3位のオーストラリア。オーストラリアは予選で北米先住民族にゆかりのあるチームであるホーデノショーニーとOTまでもつれこむ激戦を演じ、14 – 15で制している。
過去、世代別の国際大会も含め日本代表がオーストラリアの代表チームに勝利したのは2010年の世界選手権大会のみ。(ASPACは除く)前回大会アイルランド大会でも、準々決勝の舞台で日本代表はオーストラリアに敗れている。
前回大会の試合はこちら
日本代表が3強の門をこじ開けるためには、オーストラリアを倒すことが必須である。
彼らの運命の一戦に注目したい。
そのほかのプレーオフ見どころ
強豪と新勢力が交錯する舞台へ
U20世界選手権はいよいよプレーオフへ突入。日本代表の挑戦が注目される一方で、世界各国の戦いにも見逃せないポイントがある。
北米勢では、アメリカが鉄壁の守備で失点を最小限に抑え、カナダは得点力抜群のMax Frattaroliを軸に安定感を誇る。両国が決勝で再びぶつかる可能性は高い。伝統国ホーデノショーニーも、GK Ryder Johnsonの好守で波乱を起こす余地を残している。
欧州からは、3戦5失点のアイルランドや安定感のあるイングランドが挑戦者として存在感を放つ。さらに、カリブのジャマイカ、粘り強さで勝ち上がったドイツ、フィジカルで競り合うメキシコなど、新勢力が台頭し、大会に新鮮な風を吹き込んでいる。
開催国の韓国も地元の声援を背に奮闘しており、番狂わせを演じる可能性は十分だ。
プレーオフは「伝統国の意地」と「新興国の勢い」が激突する舞台。誰が勝ち残るのか、一戦ごとにドラマが生まれることは間違いない。