Interviewインタビュー

【Coaching Insider】長妻頼毅|武蔵大学男子ラクロス部HC

日本ラクロス協会が指導者向けに活動をしている部門であるJLAacademy とラクマガのコラボ企画!日本全国にいるコーチを紹介します!

<自己紹介>
武蔵大学男子ラクロス部ヘッドコーチの長妻頼毅(ナガツマヨシタカ)です。
自分自身も武蔵大学男子ラクロス部のOBになります。
2010年に当部を卒業し、部活の状況や自分自身の仕事の状況により、若干の関わり方の変化はありますが指導者として継続して武蔵大学男子ラクロス部に関わらせていただきます。
コーチを始めた理由としては、大学3年生の途中で突如思い立ってです。
当時の武蔵は3部リーグの下位(確かブロック内の5チーム中4位ぐらい)におり、
部員も20人いるかいないかぐらいの規模感で、それが例年の当たり前の状態になっており、自分自身がそんな部活の状態が嫌いだったのと、後輩により良い状態でラクロスをして欲しかったという気持ちからでした。

当時の武蔵ラクロス部には
3部の下位に低迷するには必然の理由があって、
①ラクロスを知らないこと(知識・技術)
②どんなラクロスをしたいか明確じゃないこと。(戦略、戦術)
③どんなチームにしたいか明確じゃないこと(チーム理念、ビジョン)

コーチとしてのキャリアを振り返ると、組織の成長につれて、3年ぐらいの単位で①→②→③の順に壁に当たってた思います。

コーチやり始め当時は、ラクロス全体のレベルが今よりも圧倒的に低く(特に三部のボトム層)、個人の知識や技術がある程度身につけば3部では勝てる状態だったと思います。

知識獲得や技術習得を個々人が楽しめる環境を作れれば勝てる。

特に一年生の育成にそういった仕掛けをするのが重要だと思います。

その後2部で戦うにあたり、あくまで自論ですが、2部と1部の違いが、チームがどうやってリーグ戦を勝ち抜いていくかの戦略があるか?
実際に、フィールド上で戦略を具現化できる戦術があるか?
戦術を遂行するための要素を共通認識できていたり、練習や試合を通してその達成度を把握したり、その進捗によってテコ入れができるかどうか。

武蔵が1部に上がって痛感したのが、学生がラクロスのプレイヤー・スタッフとしても、学生としても組織にいることに価値を感じ、成長ができる環境があるかどうかといことでした。これがないと、武蔵が1部に居続けることは不可能であり、今後それ以上のポジションも望めないということ。
武蔵ぐらいの規模感であると、アスリートの上澄みの層がトップチームの大半を占めてるわけではないし、大学の規模も恐らくラクロス部がある大学で1番小さいので、学生が面白がり、組織にいる価値を感じ、自ら成長をできる環境でないと一気に弱体化する可能性を孕んでるわけで、その環境で逆に、自分たちが成長し、組織を向上させ、自分たちや未来に入学してくる学生ががよりこの場にいる価値のある組織を作っていくことが重要だと思いました。
その文化や仕組みを学生達が年々と受け継いできている最中なのが現在だと思います。

コーチとして大事にしていること

学生から社会人になる前の貴重な時間である大学四年間のうち、決して少なくはない時間を武蔵大学男子ラクロス部での活動に費やす選択をしてもらった学生に対して、あらゆる活動の中で最大限に成長できる環境や仕組みを整えて行くこと。
ラクロスという競技は極論いうとあくまでそのための1ツールであって、チームや各ユニット、個人の目標達成や課題の解決、困難に立ち向かう過程の中で、自ら情報を獲得し、考え、整理、決断し、周りを巻き込み、行動する力を養える場所にしていきたいと考えてます。

武蔵大学は、関東学生リーグに所属してる大学の中で最小規模であり、部員数も他の一部校に比較して少なく、規模の観点からいうと有利な立場にはない環境です。

だからこそ、1年生から4年生まで選手、スタッフ隔たりなく1人1人の部員がより広い知見を獲得し、深く考え、行動し、チームに還元しなくては勝てないという、ある意味、学生の主体性、思考力、実行力を磨くのには絶好の場だと思ってます。

試合の勝ち負け、フィールド内のスキルの成長、チームとしての目標達成ももちろんですが、部員1人1人が楽しみ成長出来る場所として武蔵大学男子ラクロス部の存在価値はあるべきと思ってます。

自分自身はその支援が少しでもできたら良いなと思ってます。

ラクロス指導者の方にむけて少し書かせていただきます。

すごく偉そうなこと書きましたが、自分自身がまだまだ本当に未熟で、多くのことを皆さまに学ばせていただいてる立場です。
自分じゃなかったらもっとチームとしての成果もでてるだろうし、個々人の成長ものぞめる環境になっているだろうという思いと、自分じゃなかったらここまでこの部活と向き合えてないだろう、ここまで組織を成長させれてないだろうと信じたい思いと、常に板挟みの状態でもがいてます。自分自身が不安で、部活の成長に責任を負える立場に早くならないととい焦燥感もあり、その領域で自分より経験や実績のがある方、熱意がものすごく、刺激をもらえる方とのやりとりはすごく大事にさせていただいております。

例えば、
代表・中央の岩本さんからは、チームの強化施策や試合でのシチュエーションごとの判断、試合の準備の仕方など。
立教女子の佐藤さんからは、120人上の組織をまとめる方法論や選手とのコミュニケーションの取り方。
成蹊・STEの池川さんやFALの佐保田さんからは、豊富な選手経験に基づいた選手の思考の仕方や選手の成長の仕方。
じゅんぽさんからは、指導者としての美学やコーチとして特権や楽しみ方(特にSNSにて)
上記一例は僕のイメージで勝手に述べてしまって失礼があるかもしれませんが、様々な指導者の方々から本当に多くを学ばせていただいております。

また、3部から2部に昇格してる理科大や横国、近年強化進んでる明星などにも結果を出すだけの指導者の熱意やそれぞれの方法論があり、常に学びや刺激をいただいております。

リーグ戦では勝敗を争う敵になる事もありますが、学生に関わる指導者として、ラクロスを通してより良い成長環境を学生に共に提供していけたらと思います。

でもその中で最終的には武蔵が勝ちます!

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