Interviewインタビュー

【関東地区|学生】〜関東学生ラクロスリーグ戦を終えて〜

こんにちは!関東地区Web担当の遠藤優です。

2021年12月11日(土)をもって第33回関東学生ラクロスリーグ戦の全日程が終了しました。それに伴い、リーグ戦の開催に尽力した学生連盟東日本支部委員長の渡部大樹さんにリーグ戦を振り返っていただきました。

■渡部大樹(学習院大学)

関東大学ラクロス部関係者の皆様、並びに全国ラクロス関係者の皆様。今年度、学生連盟東日本支部委員長を務めました。 学習院大学 渡部大樹と申します。まずはじめに、関東大学ラクロス関係者の皆様、平素より学生連盟東日本支部の活動にご理解、ご協力いただきましてありがとうございます。今後とも学生連盟東日本支部をよろしくお願いいたします。

「リーグ戦を終えて」というコラム依頼を頂いたのでこの場で今年当たった壁、自分の想いを綴らせていただければと思う。

2020年のコロナウイルスの流行

今年を語る上では外せない、すべての始まりの年。当たり前がすべて崩れた 1年であったと思う。声援であふれたリーグ戦会場はフィールド の選手の声しか聞こえず、観客であふれた観客席は閑散としていた。 試合も1チーム最低2試合と大規模縮小することになってしまった。ただ、その中でも2020年学連委員長であった後藤駿太さんと

”2020年を無かった年とは言わせない”

という想いを持つ主将とが中心となって2020特別大会を乗り越えることが出来た。そして年が変わり、今年2021年。日本ラクロス協会から”2019年以前の形式に戻していく”という方針発表もあり、2019年以前のリーグ戦が戻ってくるという期待をした人も多かったのではないだろうか。ただ現実、関東地区に点在していた問題は全く形式を戻せる状況では無かった。

・昨年以上に活動出来ている大学と活動出来ない大学の活動差の拡大。

・ある時点において3割の大学が活動停止。

・大学グラウンド閉鎖に伴うグラウンド確保の難航。

理想と現実はどんどん乖離していった。そこでどうやったら全国方針にのっとりつつ、昨年度より厳しい状況でより多くの大学がやり切ったといえるリーグ戦ができるかについて5月から悩みに悩んだ。例年では考えなくても良いような、リーグ戦開催において何を最も重要視するか?リーグ戦形式どうするか?からの話し合いであった。すべてがまっさらな中で自分が個人的に重要視したのは、

・チームの活動状況格差が拡大している中で各チームの目標達成の場を作る。

・チーム試合数を厳しい環境下でどこまで最大化できるか??

・活動出来ない大学と協力してリーグ戦に向けて活動出来る環境を模索する。

という3本柱。 この3本柱に至った、未だに忘れられない出来事がある。2020年、特別大会の形式が確定し、入れ替え戦が無くなったことを伝えた 20年度のとある主将会。全体の場で、「入れ替え戦どうにか出来ないですか?」と聞いていた主将。少人数で主将とコミュニケーションを取ったら全員「何も考えられない」「頭が真っ白 です」のこの一言に尽きた。

昨年度の状況を考えた時に、あの特別大会の形式は最適であったと今でも思う一方、目標達成の場を失うとはこういうことなんだと痛感した。だからこそ今年はどんなに厳しい状況でも、絶対にチームの目標達成の場は作ると決めていた。加えて、また昨年以上に活動状況の差が拡大している中で、活動出来ていない大学をサポートすることが、3年生の時もリーグ戦1ヶ月前まで活動出来ず、自身のラストシーズンも150日足らずしか活動出来ていない大学から学連委員長として選ばれている自分の使命であると考えた。練習・練習試合が出来ない大学のため、委員長主催で模擬リーグ戦という形で、試合を行ったり、強化部にご協力いただいてラクロス練習会を開催したり、 小規模校支援事業と連携してグラウンド外でも動いた。 自分自身で練習会会場の運営も行った。別軸では主将には何日にもわたり、1日中朝から夜までずっとZOOMの前で自分の想いをぶつけ、ZOOM が終わった後もMTGをして多くの人々がやりきったといえるリーグ戦とは何か?について考え抜いた。リーグ戦を考えすぎて気がついたら朝だったこともある。ようやく、リーグ戦形式がかたまり、抽選をして、8月からリーグ戦開幕だと思った矢先。

コロナ感染爆発。

新規感染者1日5000人。

医療体制の逼迫。

医療逼迫の中、出場する選手の安全を確保できないという理由から開幕延期が決まった。 役員が血眼になって探して、集めてくれたグラウンドも夏の感染爆発で半数失った。5月から考えたリーグ戦形式の破綻。開幕延期を伝えた8月主将会。ほぼリーグ戦開催に赤信号が灯りそうだと主将に伝えた。 自分が目標達成の場を作ると主将に伝えたが、そのリーグ戦が無くなるかもしれない。自分自身をホラ吹きのように思って、主将会で主将に想いを話してる途中に泣きそうになったのを覚えている。ブロック再編成か?2Q制か?重要視していた入れ替え戦はできるのか?1日数校のペースでラクロスコミュニティの中でも感染者は出ている。感染爆発から、全ての部活が禁止になった大学もあった。今この状況で社会情勢と逆行するリーグ戦は出来るのか?SNSを覗くと他地区はリーグ戦を開幕しているらしい。関東でリーグ戦を開催できるかの判断を待っている2週間生きてる心地はしなかった。その中でも主将に伝え続けた言葉がある。

「今年は特に学連がリーグ戦を提供するものではなく、チームの協力が無ければ開催が出来ない。先が見えなくても学連はもがくから、各チーム今できることを最大化して欲しい。 一緒にリーグ戦を考えて、作ってほしい。」

リーグ戦開幕式でも伝えた言葉でもある。そして学生連盟東日本支部の今年のスローガンとして掲げた“共考共創”が試されるときだと思った。チームの協力もあり、ラクロスコミュニティ内での感染数はみるみる減っていった。結果としてやっと第33回関東学生ラクロスリーグ戦の開催にこぎ着けた。そんな各チームの主将の皆、役員の皆と”共考共創”した今年のリーグ戦は例年のリーグ戦よりも様々なドラマが生まれたと思う。そしてそんな歴史に残るリーグ戦の全日程を無事に終了できたことをほっとしている。このリーグ戦を通じて、関東学生ラクロスに携わる人、特にラストシーズンを迎える4年生が一人でも多く、ラクロスをやってて良かった。厳しい状況だけど自 分のすべてをぶつけることが出来た。21シーズンやりきれた。ラクロスが面白い。これからもラクロスを続けたいと思ってくれたらとても嬉しい。

最後に

”当たり前に感謝を込めて”

2021年度ラクロス全日本大学選手権のスローガンである。本当にこのスローガンを痛感する1年だった。 当たり前が崩れ去った今年、リーグ戦を開催できるように動いてきて、様々なチームの協力を頂いた。 オフィシャル校が足りないときに、進んで協力いただいた大学、審判員が不足している際に審判協力していただいていた大学、水没したグラウンドの水抜きのお手伝いを頂いた大学。あげだしたらキリが無い。本当にありがとうございました。

そして各チームが未曾有の困難の中、向き合ってきたものを発表する場であるリーグ戦を”当たり前”に開催するために約100名近くの学生連盟役員と、各チームの委員会メンバーまで含めると 大体400人もの人々が関東学連の事業に携わっていて、皆さんの見えないところで動いていたことを知って欲しい。もし、皆さんの身の回りに私以外の学連役員、委員会メンバーがいたら、その人は皆さんの見えないところで厳しい環境下で“当たり前”を作るために戦っていた人だから、労ってあげて欲しい。特に今年は、役員・委員会のみんなの協力が無ければ、リーグ戦は無事に終了できなかったと本気で思うから。

そして役員の中心として動いてくれていた副委員長(今年のリーグ戦事業の統括をしてくれていました)の高橋さんには本当に頭が上がりません。終わった日に電話でも伝えたけれど、改めてこの場でありがとう。

全員にありがとうを言い出したら止まらなくなるので、最後は第 33 回関東学生ラクロスリーグ戦開催にご協力いただきました関東学生ラクロスに 携わるすべての人々への感謝の言葉でこのコラムを締めさせていただければと思います。

第33回関東学生ラクロスリーグ戦へのご協力ありがとうございました。


 

以上、関東学生リーグ戦を終えての関東学連委員長、渡部大樹さんの振り返りでした。

コロナウイルスの蔓延により、一時はリーグ戦の開催が危ぶまれましたが、無事にリーグ戦が開催され、全日程を終了することができたのも、文中にもあったように、誰よりもリーグ戦開催に向けて熱い思いを持って行動した渡部さんの力によるものだと思います。本当にお疲れ様でした🔥

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