Columnコラム

PLLカレッジドラフトとは何か。そして、誰が選ばれるのか。
2026 PLL College Draft Preview
2026.04.14 | Text by ラクロスマガジンジャパン編集部
ラクロスを見始めて、こんな疑問を持ったことはないだろうか。「PLL(プレミアラクロスリーグ)の選手たちは、どうやってプロになるんだろう?」——答えはシンプルだ。College Draftがある。
まず、ドラフトとは何か
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毎年シーズン前に行われるPLL College Draftは、大学ラクロスを終えた選手たちがプロチームに指名される晴れ舞台だ。NFLやNBAのドラフトと仕組みは同じ——チームが順番に選手を指名し、指名された選手はそのチームと契約交渉を行う。
2026年のドラフトは4ラウンド・全32名。ESPNが放映し、同じ週にはWLL(女子ラクロスリーグ)の史上初となるCollege Draftも開催される。
指名順位は前年度の成績に基づいて決まる。強いチームほど後の順位に、苦戦したチームほど上位に指名権が与えられる。シーズンを通じて積み上げたものが、オフシーズンの補強力に直結する仕組みだ。
2026年 Round 1 指名順
今年の第1ラウンドは以下の順で指名が行われる。全体1位を持つUtah Archersが、誰を選ぶかに注目が集まっている。
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| 全体順位 | チーム |
|---|---|
| 1 | Utah Archers |
| 2 | Boston Cannons |
| 3 | Maryland Whipsnakes |
| 4 | Carolina Chaos |
| 5 | Philadelphia Waterdogs |
| 6 | California Redwoods |
| 7 | Denver Outlaws |
| 8 | New York Atlas |
※選手名は指名発表後に更新予定
注目選手たちを知っておこう
2026 Tewaaraton Award Watch List — 4年生・大学院生一覧
Tewaaraton Awardは、大学ラクロス界最高の個人賞。毎年シーズン前に発表されるWatchListは、その年を代表する選手たちの「名簿」だ。2026年のリストに名を連ねた4年生・大学院生は、今季が大学最後のシーズン——そのままCollege Draftへと進む候補者たちでもある。
| 選手名 | 大学 | 学年 | ポジション |
|---|---|---|---|
| Cullen Brown | Ohio State | Sr. | Defense |
| Sean Byrne | Army | Sr. | Goalie |
| Jack Cascadden | Cornell | Sr. | Face Off |
| Richard Checo | Lehigh | Sr. | Defense |
| Matt Collison | Johns Hopkins | Sr. | Midfield |
| Ryan Croddick | Princeton | Sr. | Goalie |
| Henry Dodge | Maryland | Sr. | Face Off |
| Will Donovan | Notre Dame | Sr. | LSM |
| Hunter Drouin | Colgate | Sr. | Midfield |
| Billy Dwan III | Syracuse | Sr. | Defense |
| Logan Ip | Harvard | Sr. | Midfield |
| Charlie Johnson | Duke | Sr. | Defense |
| Eric Kolar | Maryland | Sr. | SSDM |
| Michael Leo | Syracuse | Sr. | Midfield |
| Kyle Lewis | Adelphi | Sr. | Midfield |
| Aidan Maguire | Duke | Sr. | SSDM |
| Max Neeson | Albany | Sr. | Defense |
| Aidan O’Neil | Richmond | Sr. | Attack |
| Chad Palumbo | Princeton | Sr. | Midfield |
| Jack Pilling | Richmond | Sr. | SSDM |
| Evan Plunkett | Army | Sr. | Midfield |
| Jack Regnery | Tufts | Sr. | Attack |
| Silas Richmond | Albany | Sr. | Attack |
| Alex Ross | Penn State | Sr. | Defense |
| Will Schaller | Maryland | Sr. | Defense |
| John Schroter | Virginia | Sr. | Defense |
| Hunter Smith | Richmond | Sr. | Defense |
| Joey Spallina | Syracuse | Sr. | Attack |
| Eric Spanos | Maryland | Grad. | Attack |
| Bobby Van Buren | Ohio State | Grad. | Defense |
| Mikey Weisshaar | Towson | Sr. | Attack |
※Sr. = 4年生、Grad. = 大学院生。いずれも今季がドラフト対象学年。
注目選手
ATTACK / SYRACUSE UNIVERSITY
Joey Spallina
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このドラフトクラスで最もビッグネームなのがSpalllinaだ。Tewaaraton(テワーラトン)トロフィー——大学ラクロス最優秀選手賞——の有力候補として2026シーズンに臨んできた。
ボックスラクロスでカナダに渡った経験をフィールドラクロスに還元し、スコア、フィード——あらゆる局面で脅威になれる万能型アタックマンだ。最大の武器はラクロスIQ。間違ったプレーをすることがほとんどない。相手のスライドを読み、オープンなチームメイトを正確に見つける。
Syracuseでの成績はすでにプログラム史上屈指の水準に達している。ルーキーイヤーは、大学時代に常にオフェンスの司令塔だった彼にとって、初めてその座を譲る経験になるかもしれない——それがプロでどう働くか、見る側も楽しみのひとつだ。
SSDM / DUKE UNIVERSITY
Aidan Maguire
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大学ラクロス史上初めて、SSDMとして「Midfielder of the Year」を受賞した選手。そのインパクトを一言で表せば、「存在自体が脅威」だ。
SSDMとは「Short Stick Defensive Midfielder」の略。ロングを持たず、ショートスティックで相手オフェンスと1対1でマッチアップし続ける、高難度なポジションだ。今季Maguireは26ターンオーバーを誘発し、57グラウンドボールを拾い、それでいながら10ポイント(6G/4A)を記録した。
体格は6フィート1インチ(約185cm)・205ポンド(約93kg)というPLLのSSDMに理想的なサイズ。全体1位指名を争う有力候補として、ドラフト当日まで議論は続く。
DEFENSE / UNIVERSITY OF MARYLAND
Will Schaller
今年度最高のディフェンダー——多くの専門家がそう評価する。First-Team All-Americanを獲得した左利きの守護者は、フットワークがエリートレベルだ。
NCAA準決勝ではJoey Spallina相手に4本中0本のシュートに封じ込めた。対戦相手を完璧に支配する「ストッパー」としての資質は本物だ。このドラフトで守備の選手を上位で指名するチームがあるとすれば、真っ先に名前が挙がる一人だ。
2026年ドラフトの特色
例年と異なり、2026年のドラフトは突出したオフェンスの超大型新人が少ない。2024年のBrennan O’Neill、Connor Shellenberger、2025年のCJ Kirst——そういったMVP候補級の攻撃的逸材と比べると、今年はやや地味に見えるかもしれない。
しかし、即戦力として計算できる守備の選手が豊富に揃っている。Maguire、Schaller、Will Donovan(LSM・Notre Dame)、Alex Ross(Defense・Penn State)、Bobby Van Buren(Defense・Ohio State)——チームの強さを底支えする存在が今年の目玉だ。
ラクロスに限らず、スポーツにおいて「地味」と言われるポジションこそ、勝敗を左右する。今年のドラフトはその意味で、玄人好みの年とも言えるかもしれない。
もうひとつの注目ポイント——5年目資格問題
今年のドラフトには、特別な背景がある。
2026年4月3日、アメリカ大統領令により大学アスリートの5年目の競技出場が認められることになった。つまり、今年のドラフトで指名された選手が「もう1年大学でプレーしたい」と判断した場合、チームはその選手の指名権を翌年まで保持できる——PLLはそういうルールを新たに設けた。
📋 5年目資格ルールのポイント
対象:4年間フル出場した選手(レッドシャートなし)が大統領令に基づき5年目に復帰する場合
権利:指名したチームは5年目の競技期間中も指名権を保持
期限:5年目シーズン終了後、通常の指名権ルールが適用される
卒業後すぐプロへ行くのか、もう1年大学で磨くのか。指名された選手たちの決断も、今年は例年以上に注目を集めそうだ。
ラクロスの未来が決まる夜。誰がどのチームで輝くのか——日本時間4月15日朝8時、ぜひ、見届けてほしい。
※本記事はPremier Lacrosse League公式サイト、Tewaaraton Award公式サイトを参考に作成しています。
※サムネイル画像にPLL公式Instagramの投稿画像を使用しています。画像の著作権はPremier Lacrosse Leagueに帰属します。
Text by ラクロスマガジンジャパン編集部













