Reportレポート

【審判員 in 国際大会】2020 ALA Southern Crosse Tournament

(写真左から:Jan,Kimika,Leanne,Tammy,Ayuko,Natalie,Susan)

オーストラリアや日本のクラブや学生チームが参加する大会に日本からのチームと審判員が参加しました。
2020年1月から一部変更された国際ルールを適用した試合と、オリンピックを想定した6on6の試合も一部実施しました。

【イベント名】2020 ALA Southern Crosse Tournament

【日程】2020/1/3~1/7
【開催場所】オーストラリア メルボルン Footscray Hockey Centre

【大会参加チーム、国】
参加国:オーストラリア、日本

大会参加チーム
男子
AUS Green
AUS Gold
U23 AUS
U19 AUS

女子
AUS Green
AUS Gold
U23 AUS
U20 Kyushu
U20 Chushikoku

【大会規模】
グラウンドコート2面
参加チーム9(男子4チーム、女子5チーム)
参加選手180名程度
審判(女子)
Assessor 2名(オーストラリア人2名)
Umpire 7名(オーストラリア人5名、日本人2名)

イベント参加後のコメント・感想

「めちゃめちゃ楽しかった!」この一言に尽きます。
詳細を以下に書きます。

【出発まで】
2019年9月、私は審判2級に昇級しました。審判歴は8年ですが、地区の強化部、大学チームの指導者等も兼任しており、これまで審判活動はあまり力を入れてきませんでした。実のところ、審判の活動自体に楽しさを見いだせていませんでした。ただ、2019年に大幅なルール改正があり、意識的に審判に取り組む目的で2級受験を決めました。
昇級して数か月後、Southern Crosse Tournament(以下「SXT」)の参加者募集の通知がありました。通知を見た瞬間、参加したい!と思いました。これまで自身のスキルについては見て見ぬふりをしてきましたが、昇級試験受験にあたり自身のスキルを見つめ直す機会があり、まだまだスキルが不十分であることを自覚していました。また、審判規模やレベルが発展途上の北海道地区にとっても大きく変わるチャンスかもしれないと思いました。そして、JLA及びALAの方々のご尽力もあり、晴れてSXTに参加させていただくことになりました。
出発までの2か月間は、主に国際ルールを覚えること、試合で使う英語フレーズを覚えることに時間を使いました。これまでほぼ北海道でしか審判をしたことがない私にとって、海外で、外国人と、ましてや2020年から変更される国際ルールで審判をすることは非常に大きな挑戦でした。しかし、関東への派遣を組んでくださったり、自身の海外審判経験を教えてくださったり、審判グッズを貸してくださったり、周りの方々の支援のおかげで、出発までに可能な限り準備をすることができました。

【現地での様子】
SXTはオーストラリアメルボルンにあるFootscray Hockey Centreで、グラウンド2面を使い、5日間開催されました。まず、大会初日、朝、審判チームと各チームのコーチ陣とで、また全試合終了後に審判チームで新ルール適用方法の確認を兼ねてミーティングを行いました。おかげで新ルールについてもやもやしていたことを解消させることができました。
私は、5日間で計8試合(主審1試合、副審7試合)、また1試合テーブル審判をしました。毎試合後にAssessorの方々や他の審判員から丁寧なフィードバックをいただきました。その内容は、国際ルールならではの注意点、日本でも自覚していた自分自身の課題、日本では特に感じていなかった自身の癖についてなど、様々でした。8試合もありましたが、毎試合後に受けたアドバイスを踏まえ、次の試合で挑戦する、というサイクルが生まれました。挑戦したら、それに対して、「よくなったね」、「もっとできるよ」など即時的にコメントいただける恵まれた環境で、毎試合楽しんで挑戦することができました。
また、宿泊は、オーストラリア審判3名と日本審判2名での共同生活でした。ご飯は、近くのスーパーで買ったものを調理したり、夜は外食したりもしました。また、オーストラリアと日本からのおみやげ交換をしました。私は母校であり勤務先である北海道大学の四季折々の風景からなるポストカードを渡しました。オーストラリアのみなさんからは「G’ DAY Mate!!」と書かれたスタビーホルダーと名菓TimTamをもらいました。英語がわからないなりに単語を繋げながら話しかけると、みなさん優しく対応してくれました。たまに英語の正しい言い回しなども教えてくれて、一瞬にしてリビングが外国人3人による豪華な英会話教室と化すことがありました。「G’ DAY Mate!!」の意味とオーストラリアでの発音はバッチリ覚えました!


オーストラリア審判員からいただいたスタビーホルダー

【イベント参加振り返り】
このように、私は準備期間も含め、貴重な経験をたくさんさせていただきました。帰国から2週間経った今でも思い出してしまうほど、本当に楽しい日々でした。
最後に、今回の経験を踏まえ、海外での審判経験の魅力だと思うことを記します。

1)海外に仲間ができること
オーストラリアの審判の方々との新しい出会いがありました。出発前、私は日本から審判が2人お邪魔する感じだと思っていました。心のどこかでオーストラリア人と日本人を分けて考えていたのだと思います。
しかし、オーストラリアの方々は、審判仲間の一員として私たちを迎えてくれました。試合前にミーティングをして、試合中もしっかりコミュニケーションを取り合う。それぞれ国は違うけど、それは経歴や年齢や性格が違うのと一緒。「ラクロスの審判」という点では同じ立場であり、目の前の試合を進行する、良いものにするという共通の目的を持った仲間である。考えみればこれらは審判として当たり前のことですが、そうやって当たり前のように接してくれることに少し驚くとともにとても感銘を受けました。大切なことに気づかされました。
だからこそ、今回の出会いを単なる思い出として終わらせるのではなく、これからもこの繋がりを大切にしていきたいと思います。

2)純粋な気持ちで挑戦できること
今回、ありがたいことに毎試合後に丁寧なフィードバックをいただけました。そのため、「受けたアドバイスを踏まえ、”次の挑戦”をする」ということを毎回の試合でできました。
考えてみると、今まで審判中に挑戦するという感覚を持った記憶がありません。リーグ戦などではどうしてもミスをしないことを優先させてしまい、思いきったことはあまりしません。また、上級になるにつれ、後輩の育成に時間を割くことも地区としては必要です。
なので、今回このように、試合中に純粋に自身のスキル向き合い、挑戦できたことは、内面的にも価値のあるものでした。

3)何を得るかはすべて自分次第
今回、審判スキルや考え方、新ルールについて、他にもオーストラリアの文化や雰囲気など、多くの学びがありました。日本から代表して行かせていただいた以上、今後この経験を色んな人たちに伝えていきたいと思っています。しかし一方で、これはあくまで私の感想でしかありません。同じ体験をしたとしても、人によって響くこと、感じること、得られるものは異なります。なので、審判の方々には、ぜひ自分の足で海外へ行き、自分の目で確かめ、オンリーワンの経験をしてきてほしいなと思います。

九州・中四国チームとも記念撮影

Tex by 松尾 安優子(2級|北海道地区)

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